「最近ちょっと物忘れが増えたかも…」
そんな小さな違和感、見過ごしていませんか?
ある60代の女性は、10個入りの卵を3日連続で買ってしまい、不安になって専門クリニックを訪れました。診断の結果は・・・認知症ではない。でも、完全に正常でもない。
それが「認知症グレーゾーン」と呼ばれる状態です。
実はこの段階、正しく向き合えば“Uターン(回復)”も可能だとわかっています。今回は、そのヒントをご紹介します。
認知症グレーゾーンとは?
MCI(軽度認知障害)という状態
認知症グレーゾーンの正式名称はMCI(軽度認知障害)。
日常生活に大きな支障はないものの、
- 最近、物忘れが増えた
- なんとなく頭がスッキリしない
- 家族から「ちょっと変わった?」と言われる
そんな“ささいな変化”が現れる段階です。
正常な脳と認知症の間にある、いわば「分かれ道」のような状態です。
グレーゾーン=認知症になる、ではない
認知症になる人は必ずこの段階を通ります。
でも、全員が認知症へ進むわけではありません。
- 現状維持できる人
- 進行を遅らせられる人
- そして、なんと4人に1人は健常な状態に回復(Uターン)できる
つまり、ここでの行動が未来を左右するのです。
まずは簡単セルフチェック
キツネ回転テスト
- 両手でキツネの形を作ります。
- キツネをキープしたまま、
- 左手の人差し指と右手の小指
- 左手の小指と右手の人差し指
をくっつけます。
うまくできましたか?
頭頂葉の機能が弱っていると、手をうまく回転できず、キツネが両方とも同じ向きになってしまうことがあります。
ほかにも、
- チューリップ回転テスト
- ハト回転テスト
- 「10時10分」の時計を描くテスト
など、さまざまなチェック方法があります。
Uターンする人がやっていること
では、回復する人は何をしているのでしょうか?
実は、特別なことではありません。
日常のちょっとした習慣の積み重ねです。
恋愛ドラマで脳を刺激
恋愛ドラマを見るだけで、脳内の活性物質が分泌されることがあります。
ドキドキや共感は、脳にとって良い刺激になります。
瞑想より「塗り絵」?
集中しながら色を選ぶ塗り絵は、前頭葉をしっかり使います。
楽しみながら脳トレができるのがポイント。
思い出を語る「回想法」
昔の思い出を話すだけで脳は活性化します。
家族や友人との会話は最高のトレーニングです。
すごい歩き方&デュアルタスク
- 2つ以上の作業を同時に行う「デュアルタスク」
- 歩きながら計算する
- 会話しながら散歩する
これだけで認知機能が平均34%アップした例もあります。
食事と睡眠もカギ
- 脳に良い食事で認知症リスクが最大23%低下
- 良質な睡眠は“脳のごみ”を洗い流す
生活習慣の見直しが、未来の脳を守ります。
認知症は「突然」ではない
実は認知症は、長い年月をかけて進む生活習慣病のひとつ。
発症の20年も前から、脳の変化は始まっています。
だからこそ、
- まだグレーゾーンではない人
- 40代・50代の方
にも、今からの対策が大切です。
できそうなことから、楽しく始める
難しく考える必要はありません。
「これならできそう」
「ちょっと楽しそう」
そう思えたことから始めることが、いちばんの近道です。
40年にわたり2万人以上の患者と向き合ってきた専門医がたどりついた答えは、とてもシンプルでした。
脳は、変われる。
今日の小さな習慣が、未来のあなたを守ります。
