
夜空を見上げると、無数の星がキラキラと輝いていますよね。
でもふと疑問に思いませんか?
「何万光年も離れた星までの距離って、いったいどうやって測っているんだろう?」
実は、天文学者たちは宇宙専用の“ものさし”をいくつも使い分けて、気の遠くなるような距離を測っています。今回は、そんな不思議でちょっとワクワクする方法を、できるだけやさしく紹介します。
宇宙の距離は「段階的」に測られている
いきなり遠くの星の距離を測ることはできません。
そこで登場するのが「宇宙の距離はしご」と呼ばれる考え方です。
近い距離は近い方法で、遠い距離は別の方法で。
それぞれをつなげて、だんだん遠くへと測っていくんです。
まずは身近な星から:年周視差(ねんしゅうしさ)
年周視差ってなに?
これは、地球が太陽のまわりを公転することで生まれる“見え方のズレ”を利用する方法です。
たとえば、右目と左目で指先を見ると、少し位置がズレて見えますよね。
それと同じで、地球が半年違う場所から星を見ると、背景の星に対してわずかに位置が変わって見えます。
どのくらいまで測れるの?
この方法で測れるのは、だいたい数千光年くらいまで。
私たちの銀河のご近所さん担当、というイメージです。
銀河の中の遠い星:明るさを基準にする方法
セファイド変光星という“基準ランプ”
少し遠くなると、視差では測れなくなります。
そこで使われるのが「セファイド変光星」。
この星は、
- 明るくなったり暗くなったりする周期
- その周期と本来の明るさ
に決まった関係があります。
見かけの明るさで距離がわかる
本来どれくらい明るい星かが分かれば、
「思ったより暗く見える=遠い」
といった具合に距離を計算できます。
何万光年・何百万光年の世界:超新星の出番
宇宙でもトップクラスに明るい現象
さらに遠い距離では「Ia型超新星」が活躍します。
これは、爆発するとほぼ同じ明るさになる特別な超新星です。
銀河の外まで測れる
あまりに明るいので、
- 他の銀河
- 何百万光年、何千万光年先
まで距離を測ることができます。
まさに宇宙規模の“基準電球”ですね。
もっと遠くへ:宇宙の膨張を利用する
赤方偏移(せきほうへんい)とは?
とてつもなく遠い銀河では、光が赤っぽくズレて見えます。
これは宇宙が膨張している証拠。
ズレ具合=距離の目安
このズレの大きさを調べることで、何億光年、何十億光年というスケールの距離まで推定できるのです。
宇宙の距離測定は知恵の積み重ね
何万光年も離れた星の距離は、
- 見え方のズレ
- 星の明るさ
- 宇宙そのものの動き
といったヒントを組み合わせて測られています。
一つひとつは地道な方法ですが、それをつないだ結果、私たちは宇宙の広さを数字で語れるようになりました。
次に夜空を見上げたとき、
「あの星、何万光年も先なんだなあ」
そんな想像をしてみると、宇宙が少し身近に感じられるかもしれません。