コロナ禍で、世界中が待ち望んでいたワクチン。その開発に成功したのが、ドイツのバイオベンチャー企業、ビオンテックです。この会社を立ち上げたのは、ウール・シャヒンとオズレム・トゥレジ夫妻。彼らはファイザー社と手を組み、なんと11カ月という驚異的なスピードでmRNAワクチンを開発しました。
2020年1月27日、まだ世界では中国以外で死者が報告されていなかった頃、彼らのプロジェクトは始まりました。それは、医薬品の歴史を塗り替えるようなチャレンジであり、わずかな時間で世界初のコロナワクチンを完成させたのです。この成功は、世界の医療を大きく前進させ、mRNA技術が「ゲームチェンジャー」として注目を浴びました。
このドキュメントでは、ビオンテックの夫妻に密着し、彼らの情熱や努力、そして科学に対する信念を描いています。また、科学界でも「キュリー夫妻以来の偉業」と称され、ドイツのアンゲラ・メルケル前首相も彼らの洞察力を賞賛しています。
東京大学医科学研究所の石井健教授は、「彼らはワクチン開発の進化をリードした夫妻として名を残すだろう」とコメントしています。この物語は、ただの成功談にとどまらず、読後に深い感動を与える一冊です。