「母乳育児ってママだけのもの」、そんなイメージ、まだありませんか?
今回ご紹介する『パパとママがふたりで取り組む幸せいっぱい母乳育児』は、その思い込みをやさしくひっくり返してくれる一冊。母乳育児は、実はパパも深く関われる“夫婦で育む育児体験”なんだと気づかせてくれます。
最近では「今どきのパパは母乳以外なら何でもできる」と助産師さんの間でも言われるほど、男性の育児参加は当たり前になってきました。でも、母乳だけはどうしてもママの役割。この本の著者自身も、長年助産師として「母乳育児はママ中心」と考えていたそうです。
そんな価値観を変えたのが、助産院での忘れられないシーン。
あるパパは、まるで二人羽織のようにママの後ろに立ち、赤ちゃんの頭とママの胸を優しくサポート。ママは赤ちゃんのお尻を抱えながらタイミングを見て授乳を誘導し、見事に母乳育児を“夫婦で”完成させました。
また別のパパは、産後で疲れ切ったママを休ませようと、赤ちゃんの面倒を担当。でも、ミルクを拒否する赤ちゃんに大苦戦。そこでなんと、眠っているママのおっぱいをそっとお借りして授乳に成功! 目を覚ましたママは、びっくりしながらも大笑いだったそうです。
著者は、助産師としての経験に加え、東京大学大学院で研究も重ねながら「本物の男女共同育児」を追い続けてきました。本書では、夫婦で取り組む母乳育児の魅力やメリット、そして実践方法がわかりやすく紹介されています。
読めば、「母乳育児って、パパも主役になれるんだ」「夫婦の絆がこんなに深まるんだ」という発見がたくさん。ママはもちろん、パパも幸せになれる育児のヒントが詰まった一冊です。