「もっと効率的に」「ムダをなくそう」。
多くの会社が当たり前のように掲げるスローガンですが、ある企業は真逆の道を選び、崩壊寸前の状態から年商100億円企業にまで成長しました。
そのキーワードこそが――「あえて、非効率」。
著者は、2008年・38歳のときに事業を継承。しかしその時点で会社は売上7億円、倒産寸前という苦しい状況でした。そこから16社のグループ企業を抱えるまでV字回復させた裏側には、「効率ばかり求める経営こそ、実は最も非効率」という気付きがあったといいます。
「強みは技術でも製品でもなく、”人”だった」
著者は語ります。
「良い人が育つからこそ、良い技術や良い製品が生まれる。
製品が評価され、利益が出て、またその利益を教育に投資する。
この“非効率のループ”が、会社を本当に強くする」
人材育成は即効性が見えにくい分野。
だからこそ、多くの経営者は「効率」を理由に後回しにしてしまいます。
しかし著者は、この“効率的に見える判断”こそが、未来の可能性を奪うと断言します。
非効率な人材育成は、実は「超効率的な投資」
一見すると遠回りに見える教育や対話、時間をかけた育成。
でも、それこそが 数十倍、数百倍、時には1万倍にもなって返ってくる投資 だと著者は体験してきました。
成熟しきった建設業界で、ほぼ倒産寸前の会社を17年かけて100億円企業へ。
その道のりには、派手なテクニックよりも、地道な“非効率”が積み重なっています。
今の時代だからこそ必要な「非効率という攻めの経営」
AI時代に入った今、「人の価値」がより問われるようになっています。
だからこそ、表面上の効率よりも、人を育てるという地味で非効率な営みが重要になる。
本書は、
- 経営者
- 管理職
- 部下を育てるすべての人
に向けて、「非効率が組織を強くする」理由と、その実践方法を語る一冊です。
非効率こそが未来へのカギ
著者が伝えたいメッセージはただ一つ。
「非効率な経営こそが、変化の時代を生き抜く“攻めの経営”になる」
効率一辺倒では生まれない価値。
そして、人を育てることで会社に宿る強さ。
「非効率」という逆転の発想が、組織の未来を切り開くヒントになるはずです。
