みなさんは「ゲノム編集食品」をご存じですか?
実は今、日本のスーパーや食卓には、知らないうちに“ゲノム編集された食品”が並び始めています。驚くことに、その存在を知らない人が9割以上だといわれています。
政府は「遺伝子組み換えとは違い、ゲノム編集は通常の品種改良と変わらない」と説明しています。そのため、表示の義務もなく、届け出も“任意”。つまり、私たちは気づかないまま口にしているのです。
しかし、この“無表示の市場化”を認めているのは世界中で日本だけ。
ゲノム編集は、遺伝子を人工的に壊して性質を変える技術のため、「意図していない遺伝子まで壊すリスクがある」「壊れた遺伝子が修復される際に異常なたんぱく質が生まれる可能性がある」など、専門家から数々の懸念が出ています。
それにもかかわらず、日本はほとんど安全検査を行わずに市場化を進めてしまいました。世界各国が慎重に見守る中で、なぜ日本だけが突き進んでいるのか――。
本書『食品添加物よりはるかにこわいゲノム編集食品』では、
- 政府がゲノム編集食品の情報を意図的に絞っている理由
- 「通常の品種改良」とはまったく異なるゲノム編集の実態
- 世界で報告されている健康被害のリスク
- フードテックがもたらす健康・環境への悪影響
- 食品表示と規制を求める社会の動き
などを詳しく紹介しています。
1990年代に「遺伝子組み換え食品」が登場したときも、政府は「安全」と言っていました。
しかし、その後さまざまな健康被害が報告されたのは記憶に新しいところです。
本書では、過去30年で明らかになった遺伝子組み換え食品の害についての研究データも紹介し、同じ過ちを繰り返さないための警鐘を鳴らしています。
「すぐに害はない」と言われても、長期的に見れば影響は確実に現れてきます。
食の安全が脅かされる今こそ、私たち一人ひとりが“食べているものの正体”を知るべきときなのかもしれません。