
豆腐を作るときに欠かせないのが「ニガリ」。
スーパーでも時々目にしますが、そもそもニガリって何者なんでしょう?
実はその正体、塩化マグネシウム(MgCl₂)というミネラルの一種。海水を煮詰めて塩を取り出したあとに残る液体から作られることが多く、ほんのり苦みがあるのが名前の由来です。
豆乳を固めて豆腐にするには、タンパク質をギュッと集めて凝固させる必要があります。ニガリの塩化マグネシウムがその役目を担い、豆乳をなめらかに固めてくれるんです。
さらに、マグネシウムは人の体にも大切なミネラルで、エネルギー代謝や神経の働きを助けるなど、健康面でも注目されています。もちろん、そのまま大量に摂ると苦いだけなので、豆腐のようにうまく活かすのがポイント。
豆腐を一丁つくる裏側には、海のミネラルの力があった――そう思うと、日常の食卓もちょっと面白く感じませんか?