生きざまは死にざまにあらわれる?
命をつなぐ、生き物たちの「最期の瞬間」に心揺さぶられる一冊
どんな小さな命にも、ドラマがある。
ゾウやサケ、セミ、カマキリ、タコ――私たちが知っているようで知らない、彼らの「最後のひととき」にフォーカスした感動のノンフィクションが、待望の文庫化です。
たとえば、母ダコは、卵を守るために数カ月も飲まず食わずで寄り添い、子どもたちがふ化した瞬間、静かに命を閉じます。
セミは、地面に仰向けになり、空を見上げることもなくひっそりと幕を下ろします。
たった1時間だけ成虫として生きるカゲロウ、
体にムチを打って蜜を集め続ける年老いたミツバチ……。
命をつなぐために全力で生き抜いた「死にざま」は、
どれも美しく、どこか切なくて、読むたびに胸が熱くなる。
この一冊には、生き物たちの最期に宿る強さとやさしさがぎっしり詰まっています。
30点以上のイラストも収録されていて、ビジュアルからも命の重みが伝わってきますよ。