日本でオーロラが観測されたことがあるなんて、信じられますか？🌌 北欧の極寒の地でしか見られないような神秘的な光が、実は日本でも記録されていたのです。その手がかりは、歴史書や古文書に残された「赤気（せっき）」という不思議な現象の記録。時代を超えたロマンあふれる物語が、ここから始まります。
日本最古のオーロラ記録？
まず注目すべきは、『日本書紀』に記された飛鳥時代の天文記録です。この中に登場する「赤気」という現象が、実はオーロラだったのではないかと考えられています。古代の人々にとって、夜空に赤い光が広がる様子は、まさに未知の自然現象そのものだったでしょう。
鎌倉時代と藤原定家の『明月記』
さらに時代を進めると、鎌倉時代の歌人・藤原定家が残した『明月記』にも「赤気」の記録があります。彼は空を見上げ、その不思議な光景を詳細に描きました。その記述は、現代の科学者たちにとってオーロラ現象の重要な手がかりとなっています。
江戸時代、昭和、そして現代へ
江戸時代の天文学者が記録した『星解（せいかい）』、昭和33年に撮影されたオーロラの連続写真……。こうした資料を紐解くと、日本でも磁気嵐が原因でオーロラが観測されることがあったことが分かります。しかも、京都のような緯度の低い場所でも！
磁気嵐とオーロラの関係
太陽黒点の爆発による磁気嵐が地球に与える影響は、私たちの現代文明にとっても無視できない脅威です。これまでにも、世界各地で巨大磁気嵐によるオーロラが目撃されてきました。そして日本にも、そんな現象の記録が何度も残されているのです。
古代から昭和まで、時空を越えて語り継がれてきた日本のオーロラの記録。「赤気」というミステリアスな現象が、歴史と科学を結びつけ、新たな発見への扉を開いてくれます。
