少子高齢化や自給率の低下、労働力不足が話題になるこの時代。そんな状況の中、いま改めて考えたいのが“自給”という生き方です。
今回ご紹介する本『おひとり農業』は、無肥料栽培を実践し、全国で“自給農”の大切さを伝えている著者が満を持して書き下ろした作品。食べ物を「買う」から「作る」へとシフトしていく、新しいライフスタイルのヒントが満載です。
この本のタイトル「おひとり農業」と聞くと、「独りで農業をやりなさい」「独りぼっちで生きていきなさい」と思われるかもしれません。でも実は、まったく逆の意図が込められています。
著者が伝えたいのは、「自分の視点で、自分のペースで、まずは少しでもいいから食べ物を育ててみよう」というメッセージ。決してすべてを自給自足しようというわけではなく、ほんの少しでも“作る”喜びを感じてみてほしいのです。その体験を通して、自分が生きていること、そして自然とつながっていることをもっと実感できるはずだと著者は言います。
この本は、これからの時代をどう生き抜くかのヒントが詰まった一冊です。「おひとり農業」といっても、決して孤独を強調するものではなく、むしろ自分自身と自然に向き合い、豊かな暮らしを築くための道しるべです。忙しい日々の中で、ほんの少しでも“育てる”楽しみを生活に取り入れてみませんか?
気軽に読めるエッセイ調の内容なので、これからの生き方を見直したいと感じている人にぴったりの本です。ぜひ手に取ってみてください!